エルミタージュ美術館 遠景
モスクワからレニングラード(サンクトペテルブルク)へは列車で移動した。
この都市間を結ぶ歴史的な寝台列車「赤い矢号」である。
夜12時前にモスクワを出発して、レニングラードには朝8時ごろ到着。
ロシア人のおばあさん(バーブシュカ)と同室になった。
たぶん片言のロシア語で会話したと思う。
「きれいな髪ね」とほめてくれた。
ものすごく幼く見られていたのではないかと、今思う。
エルミタージュ美術館を少し離れてみている。
英語ガイドに案内してもらった。
印象派を見たかったのだけど、まず宗教画からガイドされた。
その数の多さに、説明の多さに、意識が遠くなった記憶がある。
ものすごく広かったし、収蔵作品が多かった。
そのあと、ガイドさんの家に案内されたような記憶があるけどあいまい。
教師をしていて、ガイドはアルバイトみたいなことを言っていた。
知的なおばさまだったと思う。
なんとなく、生活の大変さを感じたのを覚えている。
旧海軍省の建物が見える。
このころのロシアは物不足で、たいてい行列ができていた。
何か売っていたら買えるように、いつもビニール袋を持ち歩いていたという。
ものすごく粗悪な品質のビニール袋を思い出す。
今は接収されてしまったマクドナルドは当時もあった。
ロシア語表記が珍しくて砂糖を持ち帰った気がする。