標高3500mの大きな岩山を控えたマルカ(館)の遺跡がある。
サヤク・マルカ(切り立った土地の建物)という。
インカの皇帝の宿と要塞をかねていたのか。
頂上部には、楕円形の神殿跡のような遺跡が残っている。
インカの建築としては曲線は多くない。
3500mあたりを上ったり下ったりで、心身はぼろぼろ。
疲労困憊状態であった。
どういう状態で遺跡を見ていたかは、覚えていない。
景色だけ見ていると霧の中の神秘的な雰囲気なのだが。
実際は、ガスの湿気と汗でぐちゃぐちゃである。
高野潤氏の「マチュピチュー天空の聖殿」を読んで、この遺跡の価値がわかった。
この遺跡で目を見張らされたことはいくつかある。そのひとつが水路であった。楕円形建物上部のへりに沿った水路に水を導くために、岩稜との空間に溝を掘った木か何かを渡していたのである。・・・周辺の岩山の斜面はとても湧き水が得られそうには見えなかったが、インカはその上部のどこかに水源を見つけて水を引いていたことになる。
こんな緻密に築かれていた遺跡だったとは。
何重にも警戒して作られていたらしい。
ところがこれが未完成だったという。
皇帝専用のトイレスペースまであったというのに。
スペイン軍の攻勢に間に合わなかったのかなあ。
関係ないけど、使っているアロマ用のホホバオイルもインカオイルだった!